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東急,LED蛍光灯一体形の防犯カメラ「IoTube」を全車両に導入完了

東急,LED蛍光灯一体形の防犯カメラ「IoTube」を全車両に導入完了

▲「IoTube」の設置イメージ

東急電鉄は,車両内のセキュリティ向上を目的として導入を進めてきた,ソフトバンクの4Gデータ通信に対応したLED蛍光灯一体形の防犯カメラ「IoTube(アイ・オー・チューブ)」(以下:IoTube)について,こどもの国線を除く全車両(1247両)に導入が完了したと発表した.

東急,LED蛍光灯一体形の防犯カメラ「IoTube」を全車両に導入完了

▲「IoTube」の設置イメージ

 東急では,テロ行為や,つり革盗難など車内における犯罪行為の未然防止を目的に,2015(平成27)年3月から順次,車内防犯カメラを設置してきた.既存車両への従来の車内防犯カメラ設置にあたっては,機器や配線敷設のため,1両あたり2週間という長期間の車両工事が課題であったが,LED蛍光灯一体形である「IoTube」を活用することで,1両あたり約30分で設置が可能となり,早期の全車両への導入完了を実現した.
 記録映像の確認にあたっては,従来の車内防犯カメラは通信機能を持たないため,設置車両のカメラから記録媒体を抜き取って事務所などに持ち帰り,専用パソコンで確認する必要があった.「IoTube」は,4Gデータ通信が可能なため,遠隔地からでもカメラで撮影した映像をほぼリアルタイムに確認でき,車両内トラブル発生時などにも迅速な対応が可能となった.

東急,LED蛍光灯一体形の防犯カメラ「IoTube」を全車両に導入完了

▲左:カメラ映像イメージ/右:20m車両における「IoTube」設置位置

 1両あたり設置本数は,東横線・目黒線・田園都市線・大井町線の車両(20m・4扉)で4本,池上線・東急多摩川線の車両(18m・3扉)で3本.すでに車内防犯カメラが車両端部に設置済みの車両については,車両中央付近の撮影範囲を補う目的で,1両あたり20m車両の車両中央寄りのドア上灯具に2本,18m車両の車両中央寄りに1本それぞれ設置されている.
 プライバシーの保護については,防犯カメラを設置している車両であることを乗客に周知するため,ステッカーを車内に掲出する.記録映像の閲覧については,閲覧できる社員を限定するなど,関係法令や社内規定に則り厳重に管理するとしている.
 東急電鉄では「IoTube」の全車両への導入を通して,車両内の犯罪防止および利便性の高いサービスを追求し,セキュリティや顧客満足度の向上を図るとともに,将来的にはパートナー企業と連携し,「IoTube」に多様なセンサの搭載や,そのデータを活用することで,車内温度の可視化や不審物の自動検出など,新たなサービスや新規事業の創出を目指すとしている.

写真はいずれも東急電鉄提供

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