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三井化学,5月7日をもって三井化学専用線(旧三池炭鉱専用鉄道)の運行を終了

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三井化学,5月7日をもって三井化学専用線(旧三池炭鉱専用鉄道)の運行を終了

三井化学は,大牟田工場(福岡県大牟田市)において原材料の搬入などに使用していた三井化学専用線(旧三池炭鉱専用鉄道)の運行を,2020(令和2)年5月7日(木)をもって終了したと発表した.

三井化学,5月7日をもって三井化学専用線(旧三池炭鉱専用鉄道)の運行を終了

 旧三池炭鉱専用鉄道は,1878(明治11)年に,三池炭鉱の大浦坑から石炭を搬出するため,馬車鉄道として開業.その後,蒸気機関車による運転を経て,1909(明治42)年からは電化を開始し,電車の運転も開始した.
 支線を含む総延長は約18.5kmで,1964(昭和39)年から1972(昭和48)年までは地方鉄道として旅客の輸送も行ない,大牟田の風景として「炭鉱電車」の愛称で親しまれた.1997(平成9)年の三井三池炭鉱の閉山とともに,その多くの路線は廃止されたが,一部の区間(1.8km)は三井化学専用線として当時の車両とともに運行を継続.さらに三池炭鉱専用鉄道敷跡は,「明治日本の産業革命遺産」として2015(平成27)年に世界文化遺産に登録された.

三井化学,5月7日をもって三井化学専用線(旧三池炭鉱専用鉄道)の運行を終了

 運行最終日となった5月7日(木)には,これまで大切に整備を続け,安全運行に尽力してきた三池港物流の社員と,長きにわたり活躍を続けてくれた炭鉱電車への感謝の意を込め,花束の贈呈が行なわれた.
 三井化学では現在,「ありがとう炭鉱電車プロジェクト」と題して,未来に向けた遺産としての活用を検討しており,炭鉱電車の「映像」と「音」を懐かしみ,楽しめるコンテンツを製作している.また,当初6月の開催を予定していたものの,新型コロナウイルスの感染拡大の影響で延期となったラストランイベントについては,2020(令和2)年秋ごろの開催を目指して,準備を進めている.日程などの詳細は決まり次第,WEBサイト上で発表される.

写真上・中:最終運行のようす
写真下:最終運行後の関係者による記念撮影
いずれも三井化学提供

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