JR東海では,台車の異常を早期に発見する設備などの導入が完了したと発表した.
これは,2017(平成29)年12月に発生した新幹線車両の台車枠き裂事象を踏まえ,車両の異常早期発見に向けたさらなる取組として実施したもので,台車温度検知装置の増設・温度推移監視システムの導入と台車の空気ばね圧力監視機能の導入が,このほど完了した.
台車温度検知装置は,通過する列車の台車の温度をモニタリングするもので,これまで東京—新大阪間に2ヵ所設置されていたが,さらに3ヵ所の増設が完了し,合計で5ヵ所となった.温度推移監視システムは,各地点で測定した台車の温度データをもとに,複数の地点間の台車の温度推移を監視することで,より早期に台車の異常を検出するもので,これらの装置・システムについては,2020(令和2)年3月に導入が完了している.
また,車両側の機能として,台車の空気ばね圧力監視機能を2020(令和2)年4月から導入した.これは,車両を支えるために台車に取り付けられている空気ばねの圧力を自動的に分析し,異常を検知した際に運転台にアラームを表示する機能で,全編成への導入が完了している.なお,空気ばね圧力を自動的に分析する機能は,特許出願済みとなっている.
特記以外の画像は,JR東海のニュースリリースから