東京都渋谷区は,同区が所有し,渋谷区観光協会が渋谷駅前で運営しているハチ公前広場「青ガエル観光案内所」(もと東急旧5000系)について,秋田県大館市へ移設すると発表した.
これは,「青ガエル」の今後の活用が模索されてきたなかで,忠犬ハチ公を縁として交流を続ける大館市に誕生した「秋田犬の里」を,あらたな活躍の場とし,両市区の親交の象徴として活用を目指す.
現在,渋谷駅ハチ公前広場に設置されている「青ガエル」は,2006(平成18)年に東急電鉄が運用終了後に保存していた旧5000系を渋谷区が譲り受け,渋谷駅前の象徴的なモニュメントとして設置したもので,観光案内所として現在もその役割を担っている.
移設については,2020(令和2)年5月下旬から6月上旬にかけて,ハチ公前広場から搬出・運搬・移転作業を実施し,同7月から大館市による供用を開始する予定で,移設後は渋谷区,大館市の交流のモニュメントとして,交流のきっかけとなった忠犬ハチ公を中心に渋谷と大館の歴史変遷を展示しながら,座席シートを施設来場者の休憩場所として開放する.
渋谷区では,忠犬ハチ公像とともに渋谷の象徴となっている「青ガエル」移設により,大館市とのつながりを強化し,同市の忠犬ハチ公のふる里としての知名度を高めるとともに,さらなる観光客の誘致に繋がることを期待するとしている.
写真:一般財団法人 渋谷区観光協会提供