「THライナー」は，通勤・通学などにおける都心への快適な移動ニーズに応えるため，朝や夕夜間に，東武伊勢崎線—東京メトロ日比谷線の久喜—恵比寿間（下り列車は日比谷線 霞ケ関発）で運転する．現状，東武伊勢崎線と東京メトロ日比谷線を利用する際，東武線内で急行などの速達列車を利用すると，北千住で乗り換える必要があるが，「THライナー」は東武線・日比谷線を直通する初めての速達列車であり，北千住では，乗換えなしで利用できる．
　停車駅は，東武伊勢崎線内が久喜，東武動物公園，春日部，せんげん台，新越谷，東京メトロ日比谷線内が上野，秋葉原，茅場町，銀座，霞ケ関，虎ノ門ヒルズ，神谷町，六本木，広尾，恵比寿となる．上り列車では，東武線内は乗車のみ可能で，日比谷線内，上野から銀座までは降車のみ可能，霞ケ関から恵比寿まではフリー乗降区間となる．下り列車は，日比谷線内は乗車のみ，東武線内は降車のみでフリー乗降区間は設けられない．

　列車愛称名にある「TH」には，東武線（TOBU）と日比谷線（HIBIYA）を結ぶライナー，東京（都心：TOKYO）とホーム（自宅：HOME）をダイレクトに結ぶ通勤ライナー，という意味が込められており，車両は東武鉄道70000系をベースに新造した，ロング・クロスシート転換車両70090形を使用する．外観は70000系を踏襲しながらも側面のラインを車体上部に引き上げるスラッシュラインを設け，スピード感と先進性を表現．内装は，ハイバック仕様の座席を採用し，「THライナー」運転時のプライベート性を確保するほか，「TOBU FREE Wi-Fi」サービスも利用でき，各座席にコンセントやドリンクホルダー，荷物フックが設置される．
　また，ロゴマークは，70090形の赤と黒，日比谷線のシルバーを組合せ，頭の「T」から終わりの「R」まで一本の白いラインをとおすことで，東武線と日比谷線を結び，東武沿線から都心にダイレクトにつながる快適性，疾走感を表現した．

　「THライナー」は，平日は，上り列車（久喜発恵比寿方面行き）が6時台と8時台に各1本（計2本），下り列車（霞ケ関発久喜方面行き）が18時台から22時台に毎時1本（計5本）が設定される．土休日は上り列車（久喜発恵比寿方面行き）が8時台と9時台に各1本（計2本），下り列車（霞ケ関発久喜方面行き）が16時台から20時台に毎時1本（計5本）設定される．
　このほか，「THライナー」の運転時刻，料金・ダイヤ改正などの詳細情報については，決まり次第発表される．