新京成電鉄は,2019(令和元)年12月9日(月),新形車両の80000形を,くぬぎ山車両基地で報道陣に公開した.
今回公開されたのは,松戸方からモハ80016+モハ80015+サハ80014+サハ80013+モハ80012+モハ80011の6両編成.新京成電鉄では京成グループの標準車両である京成3000形をベースとしたN800形を2005(平成17)年から導入しており,今回の80000形も京成3100形と共通の車体で,初めての共同設計車両となっている.VVVFインバータは京成3100形では東洋電機製となっているが,新京成80000形は三菱電機製のフルSiC素子適用のものが採用されているなど,新京成独自の仕様も盛り込まれている.
外観デザインは,2014(平成26)年から採用されているジェントルピンクが配されているが,80000形は車体の肩部にもジェントルピンクのラインが入るようになっている.これは,このほど上り線も線路が切り替えられた,くぬぎ山—鎌ヶ谷大仏間の高架線を走行している際に,周囲から新京成のコーポレートカラーであるジェントルピンクが見えることを意図したもの.
車内は,京成3100形と同様にハイバック仕様のロングシートが配置され,先頭車には車椅子スペース,中間車にはフリースペースが1ヵ所ずつ用意されている.カラースキームは,8800形リニューアル車・N800形5次車でも採用されたもので,腰掛けは座面がダークグレー,背もたれがピンクとなっている.各乗降扉の上には17インチ液晶ディスプレイ2面の車内案内表示器が設置されている.各扉の横には新京成車両の伝統である鏡が設置されている.
80000形は12月21日(土)に試乗会が行なわれ,12月27日(金)に営業運転を開始する予定.当面は京成千葉線には乗り入れず,新京成線内のみで運用される.
写真はいずれも百々貴俊撮影(取材協力:新京成電鉄)