鉄道ファン2024年5月号(通巻757号)
『鉄道ファン』2024年5月号
2024年3月21日発売
定価1250円(税込)
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特集 短絡線ミステリー2024
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小田急電鉄,江ノ島電鉄を完全子会社化へ

小田急70000形「GSE」

写真:小田急70000形「GSE」  編集部撮影  大野総合車両所にて  2017-12-5(取材協力:小田急電鉄)

小田急電鉄は,現在同社の連結子会社である江ノ島電鉄について,完全子会社化を行なうと発表した.

 これは,2019(平成31)年4月26日(金)に開催された小田急電鉄の取締役会において,同社を株式交換完全親会社,江ノ島電鉄を株式交換完全子会社とする株式交換契約を締結.小田急電鉄については株主総会の承認を必要としない簡易株式交換の手続きで,また江ノ島電鉄については,2019(令和元)年6月27日(木)に開催予定の定時株主総会において承認を受けることを条件に,2019(令和元)年10月1日(火)を効力発生日として実施される予定.

江ノ島電鉄 500形

写真:江ノ島電鉄500形  編集部撮影  極楽寺検車区にて  2006-3-24(取材協力:江ノ島電鉄)

 小田急グループは江の島・鎌倉エリアについて,都心からのアクセスや観光資源に恵まれた観光地として,箱根と並び重要な拠点と認識し,江ノ島電鉄は,冬季のイルミネーションイベントなど,さまざまな施策を実施することで通年での集客に成功しており,さらなる事業成長のために「新たな集客装置の創出」や「プロモーション拡充による観光基盤の強化」,鉄道事業における「主要駅の改修などによる利便性向上」「輸送力改善」に取り組んでいる.
 このような中,少子高齢化による人口減少や人手不足の問題も踏まえ,江ノ島電鉄の成長を確実なものとしていくためには,株式交換を通じて両社がより一層連携を強化し,江ノ島電鉄が小田急電鉄の有する鉄道事業や不動産開発・まちづくり・技術革新などに係る知見やネットワークを活用していく必要があると判断.自動車事業では運転士不足への対応として,自動運転技術に関する連携を行なうことや,不動産事業では老朽化物件への対応,レジャー・サービス事業においても江の島・鎌倉エリアの宿泊施設も含めた観光拠点の開発などに取り組むとしている.
 小田急グループでは,今回の株式交換により,経営の一体化による長期的な視野に立った戦略立案と迅速な意思決定,施策の推進を通じて,江ノ島電鉄と江の島・鎌倉エリアの持続的な成長を図るとともに,グループの企業価値向上を図っていくとしている.

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