東京地下鉄(東京メトロ)は,2019(平成31)年3月15日(金),千代田線北綾瀬駅において10両編成の出発式を開催した.
延伸されたホームの綾瀬方では,臨時列車の到着にあわせてテープカットが行なわれた.その後,関係者を乗せた臨時列車は,北綾瀬—綾瀬間を1往復した.臨時列車に使用されたのは16000系16107編成で,特別な装飾などはなく,「臨時」表示での運転となった.
北綾瀬駅は,1979(昭和54)年12月に開業.それ以来,3両編成の電車により北綾瀬—綾瀬間で区間運転が行なわれてきた.開業当時は1日4000人であった北綾瀬駅の乗降人員は,現在では30000人を超えており,通勤時間帯には3両編成の列車の混雑率は100%となっていた.3月16日(土)のダイヤ改正以降は,平日では北綾瀬駅発の124本中51本が都心方面への直通列車となり,朝通勤時間帯における10両編成の列車の混雑率は50%程度となる見込み.なお,平日7時〜8時台に綾瀬駅始発で運転される都心方面への列車は,現行ダイヤでは13本あるが,綾瀬駅での着席ニーズも考慮し,8本は綾瀬駅始発のままとし,北綾瀬駅始発となるのは5本となる.
今回のホーム延伸を含めた北綾瀬駅の改良工事は,2015年7月に着工.ホームはこれまでの70mから南側に135m延伸されて10両編成に対応する長さとされた.これにあわせて,隣接する「しょうぶ沼公園」側に直結する出入り口が整備された.新設された改札口には膜屋根を設置し,自然光を取り込むことができる明るい空間となっている.
今後は,環状7号線の北側に改札口が整備され,2020年6月から使用が開始される予定.高架下への店舗の新設・駅ビルの新設・駅の改装については2020年12月に完成する予定となっている.
写真はいずれも百々貴俊撮影(取材協力:東京メトロ)