東武鉄道では,2019(平成31)年3月17日(日)の始発から,日光線幸手駅新駅舎の供用を開始すると発表した.
これは,「東武グループ中期経営計画2017〜2020」における快適性・利便性の向上の一環として,埼玉県幸手市の協力のもと,2015(平成27)年8月から駅舎整備工事を進めていた.橋上駅舎と東西自由通路の使用開始により,これまで改札口が設置されていなかった駅西口からのアクセス向上が図られるほか,東西の行き来が可能となる.
駅舎は鉄骨造2階建てで,駅事務室や旅客用トイレ(男・女・多機能)などを備える.またデザインコンセプトは「歴史・文化を育み、豊かな自然・環境と調和するデザイン」とし,外観は,幸手を代表する景勝地である権現堂桜堤の桜をアクセントカラーに桜色のタイルを用いて桜吹雪をイメージした.東西自由通路エレベータ部分の窓は「意匠照明整備」を行ない,夜間にはLED照明により市の四季の花(桜,紫陽花,曼殊沙華,水仙)の色合を表現.あわせて駅舎駅名サイン部に「壁面緑化整備」を行なうなど同市の豊かな自然・環境との調和を意識した駅舎とした.
内装は,宿場町の印象を取り入れ,埼玉県産木材(秩父杉材)を利用して木質化し,歴史・文化を感じさせる家並みとして幸手宿の面影を表現している.また,幸手宿は日光街道のみならず,将軍家による日光社参の道である日光御成街道との結節点でもあることから,自由通路の床面タイルには,日光街道や御成道の日本橋から日光までの29の宿場名が表示されている.
なお,東西自由通路は3月16日(土)の完成記念式典終了後から供用を開始するほか,同日から,「幸手駅橋上駅舎東西自由通路完成記念きっぷ」も発売される.
写真はいずれも東武鉄道のニュースリリースから