JR西日本は,山陽本線白市—西広島間において導入工事を進めていた「D-TAS」について,使用開始時期を2020年春に延期すると発表した.
「D-TAS(Database oriented Train Administration System)」は,車両に搭載したデータベースに,あらかじめ信号機の位置や曲線・分岐器などの位置と制限速度の情報を登録し,列車は車輪の回転数で自列車位置を把握し,データベースに登録された設備に対し制限速度を超えた場合に,従来のATSと同様に自動的にブレーキを動作させる仕組み.データベースにさまざまな地上設備の情報を登録することで,運転支援機能が充実している.
山陽本線では,2018(平成30)年5月20日に西広島—岩国間で使用を開始し,白市—西広島間では2019年春の使用開始を目指して工事が進められていた.今回の延期は,西日本豪雨の影響によるもので,使用開始時期の詳細については決定次第発表される予定.