阪急電鉄では,神戸線・宝塚線・京都線の各線で1列車運転しているラッピング列車について,デザインをリニューアルし,新たに運転を開始した.
このラッピング列車は,それぞれ愛称を「爽風(KAZE)」(神戸線),「宝夢(YUME)」宝塚線,「古都(KOTO)」(京都線)とし,沿線の活性化と旅客誘致を目的に,2018(平成30)年3月から運転されているもの.
デザインはリニューアル前と同じく,「爽風」をイラストレーターの中村佑介さん,「宝夢」を劇画家・声楽家の池田理代子さん,「古都」をイラストレーター・絵本作家の永田萠さんが担当し,それぞれの作風や世界観により,各沿線の観光スポットなどを車両に表わしている.
今回のリニューアルで,「爽風」は,時間によって顔を変える神戸のまちを4つの「時」に分け,それぞれの時間に漂う空気感を女性に見立て,移ろいゆく神戸のまち並みを,中村佑介さんの世界観で表現した.「宝夢」は,池田理代子さんの代表作「ベルサイユのばら」に登場する主要キャラクターが沿線のスポットへと案内し,その魅力や風景を伝えている.「古都」は,現在,車両の両面に用いている「和風」のデザインを,片面は「洋風」のデザインに変更した.車両の両面を異なるデザインとするのは初めての試みであり,永田萠さんの描く「花と妖精」が京都の観光スポットへと誘うようなデザインとした.
なお,運転期間は当初2019(平成31)年3月31日(日)までの予定であったが,10月31日(木)まで延長されることになった.
イラスト提供:阪急電鉄