JR東日本は,横須賀・総武快速線用のE235系車両を導入すると発表した.
編成の組成はE217系と同じ11両編成と4両編成だが,11両編成のMT比は6M5Tとなり,4両編成の2M2Tとあわせて,15両編成では8M7Tとなる.最高速度については120km/hで変更はない.JR東日本で初めて,停電などの異常時を想定し,駅間停車時にも最寄駅または利用者が降車避難しやすい場所まで走行できる非常走行用電源装置が搭載される.
車内では,山手線用のE235系と同様に,ドア上部・荷棚上部・妻部にデジタルサイネージを,ドア上部に大形の案内画面(21インチ)を,それぞれ設置する.なお,異常時においては,客室内すべての画面を一時的に切り替えて,自列車に関する情報提供を行なう機能をJR東日本では初めて搭載する.
普通車の各車両にはフリースペースを設置する.普通車に設置されるトイレについては,すべて車いす対応大形洋式トイレとなる.普通車の座席幅は従来のE217系に比べ,10mm拡大し,空調装置には容量の大きなものを搭載する.また,普通列車グリーン車では初めて,各座席へのコンセント整備や,無料公衆無線LANサービスの提供が行なわれるほか,液晶ディスプレイ(LCD)の案内画面が設置される.
横須賀・総武快速線用のE235系は,2020年度から,11両編成を51編成,4両編成を46編成の合計745両が新造される.運用区間は,横須賀線(東京—久里浜),総武快速線(東京—千葉),外房線(千葉—上総一ノ宮),内房線(蘇我—君津),総武本線(千葉—成東)成田線(佐倉—香取,成田—成田空港),鹿島線(香取—鹿島神宮)となる.
写真:JR東日本のニュースリリースから