札幌市交通局は,路面電車ループ化事業が,第39回(平成29年度)国際交通安全学会賞(業績部門)を受賞したと発表した.
国際交通安全学会賞は,理想的な交通社会の実現に関する研究ならびにそのほかの活動に対して褒賞を贈呈し,もって学術の振興と健全な交通社会の育成に寄与することを目的に,1974(昭和49)年に国際交通安全学会の設立とともに制定された.表彰部門は,業績部門,著作部門,論文部門の3部門で構成される.
路面電車ループ化事業は,都心のにぎわいの軸である駅前通で,路面電車の線路が歩道側を走行する「サイドリザベーション方式」による整備を行ない,2015(平成27)年12月20日に開業した.サイドリザベーション方式を導入することにより,歩道から気軽に乗降できる利便性の向上や,「大通すわろうテラス」などの市民活動と連動したにぎわいづくりと,都心のまちづくりや景観性の向上に寄与した.
日本では例の少ないサイドリザベーション方式の導入,導入における関係機関への理解や協力,さらには地域や沿道活動との連携など,官民連携による交通まちづくりを進めた点が評価され,今回の受賞となった.
写真:札幌市交通局A1200形 編集部撮影 交通局電車事業所にて 2013-3-30(取材協力:札幌市交通局)