JR東海では,2018(平成30)年4月1日(日)から,在来線列車見張員が,実際の作業現場をイメージし,実技の訓練を行なうことが可能なシミュレータを新たに導入すると発表した.
同社では,昼間の作業時間帯において,列車の接近確認と作業員の速やかな待避を目的に,専属の列車見張員を配置して,安全を確保しているが,シミュレータで列車見張員を訓練することで,線路内作業のさらなる安全性の向上を図る.
シミュレータは,列車見張員の前後の大形モニタに,作業現場をイメージした動画を表示するもの.これにより,列車見張員は現場の作業状況や列車の接近をイメージして待避指示を出す訓練が可能となる.なお,訓練は最大5名が同時に行なうことができる.また,訓練ではセンサ付きカメラを用いて,列車見張員の動作をモニタリングすることで,合図の出し方や待避時の姿勢などを自動的に評価して指導者用の画面卓に結果を表示し,指導者が列車見張員にフィードバックを行なう.このほか,実際の作業現場で起こり得る,さまざまな条件を再現した訓練も可能.
今後は,名古屋地区および静岡地区に各1台ずつ,計2台を導入し,在来線の列車見張業務に従事する社員と協力会社の係員約1200名に対して,訓練を実施する.
写真:JR東海のニュースリリースから