車上無線装置搭載車両

地上無線装置

三菱電機は，東京地下鉄（東京メトロ）が丸ノ内線に日本の地下鉄で初めて導入するCBTCシステム（無線式列車制御システム）用の地上無線装置と車上無線装置を受注し，今般，評価検証・試験を行なう丸ノ内線の分岐線（中野坂上—方南町間）向けの地上無線装置と検証用車両1編成分の車上無線装置を納入したと発表した．
　今回納入された無線装置は，高い耐電波干渉性能により，安定した通信を実現し，高度なセキュリティーにより，安全・安心な列車制御を実現している．
　CBTC（
Communications−Based Train Control）システムは，これまで軌道回路や信号機などの地上設備で実現していた列車位置検知や列車間隔の制御を，無線を用いて行なうもの．列車運行のさらなる高密度化と地上設備保守コストの低減が可能となるため，多くの鉄道事業者から注目されている．一方で，列車運行の根幹である安全性・安定性を確保するため，無線装置には高い耐電波干渉性能と高度なセキュリティーが求められている．
　三菱電機は，宇宙分野などで培った無線通信技術の信頼性が東京メトロから高く評価され，地上無線装置と車上無線装置を受注したもので，今後，2022年度末の稼働に向けて検証試験が行なわれる．

写真：三菱電機のニュースリリースから