IHIのグループ会社である新潟トランシスと丸紅は,ミャンマー国鉄から,ヤンゴン・マンダレー幹線鉄道向け電気式気動車24両の製造を受注し,2018(平成30)年2月9日(金)にミャンマー国鉄の間で契約を締結したと発表した.受注金額は約70億円で,丸紅はコンソーシアムのリーダーとして商務全般を担当,新潟トランシスは電気式気動車の設計,製造,試験,教育訓練などを担当する.
このプロジェクトは,これまでに日本政府の円借款450億円の供与が決定している「ヤンゴン・マンダレー鉄道整備事業フェーズⅠ(ヤンゴン・マンダレー間の既存路線の老朽化した設備を改修・近代化する事業)」のパッケージのひとつであり,かつ同事業における日本製品の輸出第1号となる.
納入する電気式気動車は,最大の商業都市ヤンゴンから首都ネピドーをとおり,第2の商業都市マンダレーまでの中間地点であるタングーまで,約267kmを結ぶ幹線鉄道を走り,計画ではヤンゴンからタングーまで現在約7時間要しているところを,約3時間20分に大幅短縮することを可能としている.このプロジェクトにより,ミャンマーの人々の移動にかかる負担を軽減することで,交通問題の緩和や社会経済の発展に貢献する.
両社では,「今後も,丸紅の幅広い分野でのビジネス展開や豊富な実績経験と,新潟トランシスのディーゼル車両製造の国内トップメーカーとしての豊富な経験を活かして,ミャンマーを含めたアジア地域での受注活動を推進し,交通インフラ整備を通じて各国の経済発展に貢献していく」としている.
写真:新潟トランシスのニュースリリースから