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特集 新幹線最前線2025
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近鉄,名阪特急に新形車両を導入

近鉄,名阪特急に新形車両を導入

近畿日本鉄道では,大阪と名古屋間を運転する特急列車について,新形車両を導入すると発表した.
 今回導入される新形車両は「くつろぎのアップグレード」をテーマに,日本初となる全席バックシェルを備え,座席の前後幅を広く確保するなど,車内の居住性を従来から大幅にグレードアップし,名阪間のビジネス,観光など多様な利用客に快適な移動空間を提供する.
 新形車両は,6連8本,8連3本の合計72両が製造される.6両編成は,1号車と6号車がハイグレード車両.2〜5号車がレギュラー車両.8両編成は6両編成の中間にレギュラー車両を2両加えた固定編成となる.

 外観デザインは,先進的でスピード感あふれる形状とし,カラーリングは透明感のある深い赤.紫外線,赤外線をカットする大形窓を採用し,全車に空気清浄機,全席にコンセントがそれぞれ設置される.

ハイグレード車両

ハイグレード車両

レギュラー車両

レギュラー車両

 先頭のハイグレード車両は,全席3列シートで,本革を使用した座席は,電動リクライニング,電動レッグレスト,高さ・角度調整機能付きヘッドレストを備えたものとなる.シートピッチは日本最大級の1300mmで,後部座席の利用者に気兼ねなくリクライニングできるよう,バックシェルが設置される.大きなガラスで見晴らしの良いハイデッカー構造とし,前面の大きなガラスにより左右に広がる印象の前方展望を実現する.
 中間のレギュラー車両は,ガラス製の荷棚と仕切扉を用いた開放感のある車内とし,シートピッチはレギュラー席としては近鉄最大となる1160mm.ハイグレード車両と同様,全席にバックシェルが設置される.
 インバウンド対応を強化するため,全車に,大形荷物を収容できるロッカーなどの荷物置き場が設置されるほか,無料インターネット接続サービス(無料Wi-Fi)の提供,車内表示器の多言語対応(日本語,英語,中国語,韓国語)が実施される.
 座席以外でくつろげるユーティリティスペースが,2号車・5号車に設置されるほか,3号車に喫煙室,4号車に多目的トイレと車椅子席が設置される.
 この新形車両は2020年春から営業運転を開始する予定.

写真はいずれも近畿日本鉄道提供

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