大阪市交通局では,2018(平成30)年4月1日(日)から民営化し,地下鉄部門の会社名を「大阪市高速電気軌道株式会社」とすると発表した.なお,「大阪市高速電気軌道」という名称については,現在呼びやすい愛称が検討されている.
民営化後は,公営時の制約がなくなり,新会社での判断と責任のもとで,ニーズを機敏に捉え,スピード感をもって利用客が実感できるサービスを展開する.乗車券類や各種割引(地下鉄⇔バスの乗継割引など)は民営化前とほぼ変更はなく,継続される.また,ほかの鉄道事業者との連携を図り,ICカード乗車券の普及拡大に取り組むほか,利用客の声に応え,駅トイレのリニューアルなどを順次実施する.
ホーム上の安全強化策として,可動式ホーム柵の整備を行なう.ホーム柵は,2019年度中に谷町線東梅田駅と堺筋線堺筋本町駅に設置予定で,このほか,御堂筋線全駅の設置を目指し,課題解決の検討が進められる.また,おもに視覚障害者に対しては,引き続きホームでの見守り強化を実施し,駅業務補助要員の配置やトランシーバー・インカムなどを活用した誘導補助などを行なう.
このほか,バリアフリーの取組み(ホームと地上間の乗換え経路をエレベーターのみで行なうワンルート施策)や防犯対策として,防犯カメラの増設や列車内防犯カメラの設置,ガードマンなどの配置など,徹底した防犯対策に取り組む.
写真:大阪市交通局 30000系増備車 松本洋一撮影 緑木車両工場にて 2016-7-7(取材協力:大阪市交通局)