三菱電機は,鉄道車両向けデジタルサイネージ「トレインビジョン®」の新形表示器が,東京地下鉄(東京メトロ)銀座線1000系特別仕様車(2編成)に採用されたと発表した.東京メトロでは,2006(平成18)年の有楽町線・副都心線の10000系に「トレインビジョン®」が初めて採用されて以降,順次各路線の新形車両に導入してきたが,鉄道車両のドア横に設置されるのは日本初(2017年11月21日現在)とのこと.
これまで乗客の目線が集まりやすい車両の戸袋部は,表示器の設置効果が高い場所ではあったが,ドア扉が格納されるために奥行きスペースが確保できず,表示器の設置は困難であった.今回採用された「トレインビジョン®」は,部品レイアウトを見直し,厚さ27.5mm(ドア上設置タイプは厚さ50mm)と表示器自体の薄形化を実現し,乗客の注目率が高いドア横への表示器設置が可能となった,また,上下左右反転表示設定機能により,ケーブルの接続に合わせた向きで設置も可能である.
表示器の大きさは,ドア横の紙広告(B3サイズ:横515mm×縦364mm)とほぼ同じ横幅となる横525mm×縦297mmの大形画面で,フルハイビジョンに対応.高精細で多彩な情報を提供できるほか,高視野角パネル採用により,高い視認性も実現している.このほか,表示器から分離した別位置配置電源部により,電源部を容易に交換でき,さらに,交換可能なLEDバックライトの採用により表示器更新費用を削減している.
なお,このシステムについては,2017(平成29)年11月29日(水)から12月1日(金)までの3日間,幕張メッセで開催される「第5回 鉄道技術展」(鉄道イベント11月16日掲載記事)において,展示が行なわれる.
三菱電機「トレインビジョン®」の新形表示器が,東京メトロ銀座線1000系特別仕様車に採用される
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