名古屋市交通局では,地下鉄開業60周年を記念して,東山線N1000形の車両の一部(N1615号車:高畑方先頭車)の車内に装飾(座席およびつり手)を施した特別列車を2017(平成29)年11月6日(月)から運行している.座席は,地下鉄開業60周年のロゴマークをアレンジしたデザインに,つり手は地下鉄ラインカラーのカラフルな持ち手となっている.この車内装飾は,昨年度,金城学院大学環境デザイン学科の学生と連携し実施した,市バス・地下鉄魅力創造プロジェクトにおいて,つり手や座席をトータルにデザインするという学生からの提案をきっかけに実現したもの.今回のデザイン案の作製や色の調整についても学生に協力をしてもらった.
60周年を記念した装飾にあたり,学生からはさまざまな座席のデザイン案が提案され,その中から1人分の座席が分かりやすく,マナー向上につながるデザインであるとして,今回のデザインが採用された.色調整においては,デザイン性だけでなく汚れにくさなどの実用性も重視され,サンプル確認を経て決められた.座席・つり手ともに車内が明るく楽しくなるようなデザインとなっている.なお、名古屋市交通局が地下鉄車内に特別デザインの座席やつり手を取り付けるのは初めての試みである.
写真:名古屋市交通局提供.