JR四国では,予讃線・土讃線・高徳線で使用している2000系特急形気動車の老朽取替のため,2600系特急形気動車を導入すると発表した.
2600系は「Neo Japonisme (ネオジャポニスム)」をコンセプトに,日本の伝統意匠を現代風にアレンジしたデザインで,安らぎと先進性をあわせ持たせた特急車両となる.エクステリアデザインは,ディープレッドのラインを筆の流れにみたて,紅墨汁のにじみのごとく,赤い色彩がステンレスボディに染み入る様をゴールドの縁取りで表現する.インテリアデザインは,和柄をモチーフとした装飾を,ドアやシートのアクセントデザインに用いて,伝統と先進性をそれぞれ対比・強調させるデザインとする.
客室は,車両ごとに「臙脂(えんじ)」と「紺」のシートモケットで彩り,それぞれ味わいの違いを楽しめる車内空間を演出する.腰掛は8600系特急形直流電車の普通車と同タイプ.各座席にはコンセント・可動式枕・ドリンクホルダー・コートフックなどが設置されるほか,モバイルパソコンなどの使用を考慮し,テーブルの大形化が図られる.バリアフリー整備ガイドラインを考慮した車内設備とし,車いす対応多機能トイレを設置.多機能トイレには,オストメイト対応設備,ウォシュレット,小さな子供連れの乗客を考慮したベビーベッド,ベビーキープのほかに,フィッティングボードなどを設置する.
2600系は,今回2連(Mc+Mc')2本が製造され,2月15日(水)に高松運転所に到着する予定.
写真:2600系の外部パース/同右上:Mc車のシート/同右下:Mc'車のシート(いずれも提供:JR四国)