JR西日本が,新たに導入する寝台列車の概要を発表した.
列車コンセプトは「美しい日本をホテルが走る 上質さの中に懐かしさを」とし,車両のインテリアを中心とした全体デザインは,京都迎賓館をはじめホテルや各種迎賓施設にも携わり空間デザインに造詣が深い浦一也氏が,車両のエクステリアデザインは,N700系をはじめ数多くの鉄道車両のデザインを手がけている福田哲夫氏が,列車での食事は,食の権威として数多くのメディアで活躍する門上武司氏が手がける.
車両は,客室車6両と,パブリックスペースである食堂車1両・ラウンジカー1両・展望スペース付き先頭車2両(編成の両端)からなる10両編成.最上級の客室は,1両1室の広いスペースとし,プライベートバルコニーやバスタブ付きの本格的なバスルームを設けた世界中にも希少な客室とする.編成の両端に設けた展望スペースからは列車の前後左右の車窓を楽しむことができるほか,列車の両端に屋外展望デッキを設けて,高速で走行しないときには,後方のデッキに出ることができる.動力方式は,ディーゼル発電機にて発電した電力とバッテリアシストによるモータ駆動のハイブリッド方式で,編成両端の先頭車両が機関車となる.
2017(平成29)年春に営業運転を開始し,当面は,京阪神から山陰側,あるいは山陽・瀬戸内側を周遊する運行を予定している.
写真:新たな寝台列車のエクステリアとインテリアのイメージパース(JR西日本のプレスリリースから)