JR九州では,2011(平成23)年春に予定されている九州新幹線の全線開業に向けて,現在,新八代—鹿児島中央間で6連6本が運用されている800系を,3編成増備し合計9編成とすると発表した.
増備する車両は,既存800系をベースに,山陽新幹線区間への乗入れ対応の機器を搭載するとともに,インテリア,エクステリアともにデザインの見直しを図った車両とする予定.
インテリアデザインでは,世界ではじめて室内妻面に金箔が張り付けられるほか,荷棚の下が木製に,窓台もプライウッド仕上げとなる.電話室の暖簾は久留米絣(かすり)で仕立て,1・6号車の妻壁に博多織を収めた額を設置する.腰掛のシート地は,各車両ごとに赤系で構成された革と5種類の織物でつくられる.
エクステリアでは,前面のライトカバーが三次元曲面の凸形形状に変更される.
九州新幹線全線開業後は,800系は主として九州新幹線内で使用する計画で,既存800系については,新車と同様,山陽新幹線乗入れに必要となる機器搭載の改造工事を実施する予定.
イラスト:800系増備車の外観イメージ(JR九州ニュースリリースから)
記事:編集部