コンパクトデジカメユーザーが EOS 90D を使ってみた

文:百々貴俊

■はじめに/初めての一眼カメラはどう選ぼう

 写真を撮ることを生業としていると,よく言われることの一つが「カメラを買いたいが,どれにすればよいか?」という相談だ.
 今回ご一緒することになった星野太郎さんもそんな一人.普段はコンパクトデジタルカメラを使用しているのだが,そろそろレンズ交換式カメラにもチャレンジしたいとのこと.
 しかし,星野さんはカメラのマニュアル操作を行なったことはないので,ある程度の連写性能を備え,初めはカメラ任せで撮影でき,慣れてきたときに自分で各種設定を行なえるカメラがよいと思われた.
 そんなときに発売されたのが「EOS 90D」.
 キヤノンが「APS-Cデジタル一眼レフの完成形」というように,さまざまな機能が盛り込まれ,多彩な撮影を楽しむことができる.
 今回,実機をレビューする機会を得られたので,星野さんに使っていただき,「EOS 90D」の実力を確認することにした.
 ※以降の本文内写真はすべて,星野さんによる撮影.

(1)まずは俯瞰写真から

「北とぴあ」17階の北側展望ロビーから俯瞰で撮影した写真.連写したなかから新幹線と上野東京ラインの先頭車の位置が良さそうなものを選んだ.
〔プログラムAE〕1/400 f7.1 ISO100

「北とぴあ」17階の南側展望ロビーから南側を撮影.「風景モード」を使用して撮影したもので被写界深度の深い写真を撮影することができる.
窓ガラス越しの撮影のためシャープネスは若干落ちているようだが,尾久車両センターに留置されている車両の形式もわかる.
〔スペシャルシーン風景〕1/320 f5.6 ISO125

王子を通過するE926形「East i」を俯瞰で撮影.初めて見る「East i」に星野さんのテンションも上がる.
〔シャッター優先AE〕1/2000 f4.0 ISO1000