中公新書2331.国内50ヵ所の鉄道廃線跡についてノンフィクション作家が綴った,紀行文です.200ページほどの中に50ヵ所が述べられているので,それぞれ3~4ページほどにまとめてあります.各ポイントとともに,キーになるカラー写真1枚と概略のマップが盛り込まれており,たいへん読みやすい構成になっています.その路線特有の歴史的背景も筆者ならではの目線で記述されており,本書を一度手にすると,そのままページを繰ってしまうことでしょう.採り上げられている路線は,北は下夕張森林鉄道夕張岳線から南は鹿児島交通南薩線まで,いずれもこの5年以内に訪れた新鮮な記録となっています.廃線となった路線の跡を,その遺構を見つけながらたどる旅は,なかなか楽しむことができそうです.なお,本書は,読売新聞の夕刊に連載された「梯久美子の廃線紀行」から50路線分を抜粋してまとめたものです.
著者 | 梯 久美子 |
発行 | 中央公論新社 |
仕様 | 新書判 210ページ |
定価 | 本体1000円+税 |
発売日 | 2015年7月24日 |
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