
▲LRT1号線車両
住友商事と阪急電鉄は,Light Rail Manila Corporation(LRMC)と共同で,フィリピン・マニラ首都圏の都市鉄道LRT1号線において,電車の減速時に発生する未利用の回生電力を有効活用する省エネ化実証事業を開始した.
本事業は,環境省の『令和8年度から令和9年度「二国間クレジット制度(JCM)資金支援事業(シナジー型JCM創出事業)」』に採択されている.
ASEAN諸国の中で最も渋滞が深刻な都市のひとつとされるマニラ首都圏では,公共交通網の整備が喫緊の課題として鉄道インフラの整備が進められている.
一方,同国では燃料価格や電力供給構造を背景に電力単価が比較的高い水準にあり,都市鉄道における運行にともなう電力消費削減が重要な課題となっていた.
▲マニラ首都圏鉄道路線図
本実証事業は,阪急電鉄が受託したJICA技術協力を通じて得られた実測・分析結果にもとづくものであり,LRT1号線では年間多くの回生電力が活用されず失われていることが確認されている.
事業では余剰となった回生電力を駅設備に供給する装置を導入するほか,変電所における送出電圧の最適化や車両制御ソフトウェアの改修を組み合わせることで,現在失われている回生電力の約半数を活用する見込み.
電力消費削減によって確保した資金を駅や車両サービスの改善など利用者の利便性向上に向けた取組に再投資し,モーダルシフトを促進して交通渋滞の緩和につなげる.
住友商事は機器の提供やプロジェクト全体の取りまとめを担い,阪急電鉄は長年培ってきた鉄道運営・保守の知見を活用して省エネルギー施策の導入や効果検証に関する技術支援を担当する.
両社は本事業で得られる成果をもとにフィリピンの社会課題解決を支援し,同様の課題を抱える東南アジア地域への展開も視野に入れて持続可能な都市交通の実現に取り組む.
画像はすべて阪急電鉄提供













