
写真:クルーズトレイン「ななつ星 in 九州」用の77系客車 鹿児島車両センターにて 2013-10-10 編集部撮影(取材協力:JR九州)
JR九州は,2026(令和8)年3月からクルーズトレイン「ななつ星in九州」のコースを一新すると発表した.
新しいコースでは,表情豊かな九州の四季をより深く感じられる5つのコースを設定し,うち3コースについては受付を開始している.
発表された3コースは,3泊4日の「高千穂コース」と「雲仙コース」,1泊2日の「くじゅうコース」で,期間中は「高千穂コース」4本,「雲仙コース」3本,「くじゅうコース」9本の計16本を設定する.
残る2コースについては,2026(令和8)年3月ごろに詳細が発表され,4月からの受付を予定している.

3泊4日「高千穂コース」では「神話と歴史が交差する九州、いにしえの祈りに心を澄ます旅」として,通常コースとしては初めて宮崎県「高千穂」を訪問する.
九州の始まりとその物語をたどる旅として,太古の火山活動が生み出した高千穂峡の柱状節理,天孫降臨の神話が息づく地を訪れる.人と自然がともに築いてきた暮らしと文化,脈々と受け継がれる伝統に触れることができるほか,200万年の時を重ねてきた大地と,人々の営みに触れ,未来へと伝えていきたい九州の豊かさを体感できる.

3泊4日「雲仙コース」では「九州の豊かな大地と水の恵みに触れ、自然とともに生きる人々に出逢う旅」として,これまで秋冬コースとして案内していた「雲仙コース」をリニューアルする.
九州の自然,豊かな水とそこに生きる人々との物語をたどるコースで,伝統的な藍染と織の技法を今も受け継ぐ,福岡の「久留米絣(かすり)」や,千年以上人の手で守られてきた世界農業遺産・阿蘇の草原,長崎の異国人も避暑地として愛した日本初の国立公園・雲仙を訪れる.
大分県国東では,約1300年の歴史を持つ六郷満山の代表的な寺院「両子寺(ふたごじ)」にも訪れる.

1泊2日「くじゅうコース」では「くじゅう連山の移ろいゆく自然、豊後岡藩の古城と訓(おし)えに出逢う旅」として,九州屈指の人気ルートである久大本線と豊肥本線を経由する.
くじゅう連山を一望できる「タデ原(わら)湿原」では,四季折々で表情を変える希少な草花に触れ,大分県竹田では,難攻不落といわれた岡城で栄えた岡藩の暮らしの訓え「冥加訓(みょうがくん)」を紐解く.その記述から復活させ,当時の人々の健康を支えたといわれる希少な「五斗味噌(ごとみそ)」を使用した朝食も楽しめる.

写真:クルーズトレイン「ななつ星in九州」 編集部撮影 小倉総合車両センターにて 2013-9-13(取材協力:JR九州)
1名あたりの旅行代金は,「高千穂コース」「雲仙コース」のスイートが135万円,DXスイートBが170万円,DXスイートAが185万円となる.「くじゅうコース」のスイートは68万円,DXスイートBが83万円,DXスイートAが93万円となる(いずれも2名1室利用時).なお「高千穂コース」のスイートについては,宿泊地の部屋の種類により135万円または138万円となる.
JR九州企画実施分については,「ななつ星in九州」専用WEBサイトで受け付ける.申込みは,2025(令和7)年11月10日(月)23時59分に締め切り,応募多数の場合は抽選となる.抽選の結果については,12月以降にツアーデスクから通知される.
一部画像はJR九州ニュースリリースから