奈良線系統（奈良線・京都線・橿原線・天理線）で，2024（令和6）年10月から運用されている8A系に続くもので，1A系を大阪線・名古屋線系統（大阪線・名古屋線・山田線・鳥羽線）に，6A系を南大阪線系統（南大阪線・長野線・御所線・吉野線）に導入する．1A系は2026（令和8）年1月から，6A系は同年5月から営業運転を開始する予定．なお，名古屋線系統（名古屋・山田・鳥羽線）では，2025（令和7）年度導入分は1A系だが，2026（令和8）年度導入分は1B系となる予定．
　大阪線・名古屋線系統車両のカラーリングは青色とし，白色とのツートンカラーで近鉄らしさを継承しながらも，これまでの赤色とともに新しい近鉄のイメージを創る．なお，南大阪線系統は赤色となる．
　車内は，これまで導入された8A系と同様，ベビーカー・大形荷物対応スペース「やさしば」や，ロングシートとクロスシートを切り換え可能な「L／Cシート」，車内防犯カメラ，乗務員と通話ができる非常通話装置，乗客が個別に扉を開閉できるスイッチを設置する．

　長時間利用者の利便性向上のため，1A系と6A系には多目的トイレを設置する．奈良線系統の8A系についても2026（令和8）年度以降に導入する編成にはトイレが設置される．奈良線系統・南大阪線系統において一般車両にトイレが設置されるのは初めてとなる．
　2025（令和7）年度は，奈良線系統の8A系を36両（4両編成×9本），大阪線系統の1A系を8両（4両編成×2本），名古屋線系統の1A系を12両（4両編成×3本）の計56両を導入する．
　2026（令和8）年度は，奈良線系統の8A系を16両（4両編成×4本／トイレ付き），名古屋線系統の1B系を9両（3両編成×3本／トイレなし），南大阪系統の6A系を12両（4両編成×3本／トイレ付き）の計37両を導入し，2027（令和9）年度は，奈良線系統の8A系を20両（4両編成×5本／トイレ付き），南大阪系統の6A系を8両（4両編成×2本／トイレ付き）の計28両を導入する予定．

写真はすべて近畿日本鉄道提供