鉄道ファン2025年5月号(通巻769号)
『鉄道ファン』2025年5月号
2025年3月21日発売
定価1300円(税込)

東急電鉄が進める新空港線整備に向けた営業構想を,国土交通省が認定

東急電鉄 7000系

写真:東急電鉄7000系  編集部撮影  長津田検車区にて  2007-11-25(取材協力:東急電鉄)

東急電鉄は,新空港線整備に向けた営業構想について,国土交通省から認定を受けたと発表した.

 この営業構想は,東急多摩川線を矢口渡駅付近から蒲田駅まで地下化するとともに,蒲田駅と京浜急行電鉄 本線・空港線の京急蒲田駅付近までの区間に新設される連絡線(新空港線/営業キロ:約0.8km)を活用し,東急多摩川線と新空港線を直通運転するもの.なお,一部列車については多摩川から東横線への乗入れを想定している.
 この連絡線(新空港線)は,交通政策審議会第198号答申(2016年4月)において「国際競争力の強化に資する鉄道ネットワークのプロジェクト」のひとつに位置づけられており,JR京浜東北線,東急多摩川線と池上線 蒲田駅と京急蒲田駅間のミッシングリンクを解消し,国際競争力強化の拠点である渋谷・新宿・池袋などや東京都北西部・埼玉県南西部と羽田空港とのアクセス向上や,蒲田・京急蒲田地区をはじめとした地域の発展などが見込まれるとしている.

東急電鉄が進める新空港線整備に向けた営業構想を,国土交通省が認定

▲路線概要図

 東横線から乗り入れる列車が停車できるよう,東急多摩川線の多摩川駅と下丸子駅ではプラットホームの整備など行なうことが想定されている.渋谷方面から多摩川駅を経由し,蒲田駅から連絡線区間を経て京急蒲田駅付近まで列車を運行し,運行頻度は,朝の最混雑時間帯で毎時20本程度,そのほかの時間帯では毎時10本程度を検討している.
 この整備による所要時間については,中目黒—京急蒲田付近までが現行から約13分短縮した約23分,自由が丘—京急蒲田付近までが現行から約22分短縮した約15分を想定している.
 今後は,「都市鉄道等利便増進法」にもとづき,認定営業構想事業者としてほかの認定構想事業者と協議し,速達性向上計画の認定を 国土交通省に申請する予定.

一部画像は東急電鉄提供

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