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特集 新幹線60年
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京成,3200形を2025年冬に導入へ

京成,3200形を2025年冬に導入へ

▲3200形の外観イメージ

京成電鉄は,新形車両「3200形」を導入すると発表した.

 「人や環境にやさしいフレキシブルな車両」をコンセプトに,外観デザインは京成車両の伝統である赤と青のカラーリングを踏襲し,3100形の「質実さ」と「実用性」という要素を引継ぎつつ,連結運転時に常時通り抜けが可能な構造とするため,正面貫通扉を中央に設置する.

京成,3200形を2025年冬に導入へ

▲3200形の側面イメージ

 機能面では,2両単位でフレキシブルに編成車両数を変更可能とすることにより,輸送需要にあった効率的な走行エネルギーを使用することで環境負荷を低減する.
 最新の半導体を使用したSiC-VVVF制御装置を採用することで,既存の3500形と比較して電力消費量を約69%削減する.車外側面に設置する行先・種別表示器は,LEDを走行中に消灯することで,消費電力のさらなる低減を図る.
 SiC-VVVF制御装置や空調装置などの車載機器の動作状況をモニタリングし,故障対応の迅速化などによる安全性・安定性を向上させる.モニタリングによるデータを活用し,将来的には故障の予兆把握やメンテナンスの省力化を図る.

京成,3200形を2025年冬に導入へ

▲車内イメージ(客室全景)

 車内設備では,先頭車に車いすスペースを設置する.中間車には,ベビーカーやスーツケースなどの大形荷物を持った乗客が利用しやすいよう,フリースペースを設置する.
 17インチLCD(液晶)車内案内表示器を各乗降扉上に2画面設置し,停車駅や乗換案内などの表示を多言語で表示するほか,列車の運行情報も表示させる.

京成,3200形を2025年冬に導入へ

▲車内イメージ(先頭部客室全景)

 客室内照明にLEDを採用し,省エネルギー化を進めるほか,空気の浄化効果のあるプラズマクラスターイオン発生装置や1両あたり3台の防犯カメラを設置する.
 また,非常通話装置に連動して,客室内の防犯カメラの映像が乗務員室で確認できる機能を,京成電鉄で初めて採用する.
 2024(令和6)年度は6両1本を導入し,2025(令和7)年冬の営業運転開始を目指す.また2025(令和7)年度以降も継続して導入される予定.

※プラズマクラスターロゴおよびプラズマクラスター,Plasmaclusterはシャープ株式会社の登録商標です.
画像はすべて京成電鉄提供

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