南海電気鉄道では,南海本線(堺市)連続立体交差事業の進ちょくにともない,南海本線浜寺公園駅の現駅舎を引退させることを決定しました.現駅舎は2016(平成28)年1月27日(水)の営業運転終了をもって現役駅舎としては109年の歴史に幕を下ろすことになり,翌28日(木)からは仮駅舎での営業になります.
待合室が南海ステーションギャラリーとして解放されている現駅舎は,東京駅丸の内駅舎などの設計も手がけた辰野片岡事務所設計による木造,鉄板葺き,平屋建てハーフティンバー様式の建物で1907(明治40)年に建築されました.現存する最古級の木造駅舎として,たいへん希少性があり,日本の近代建築でもその価値が高く評価されています.そのため1998(平成10)年には,隣駅の諏訪ノ森駅西駅舎とともに大手私鉄では初めて国の登録有形文化財に登録されました.
引退後の現駅舎ですが,新駅舎のエントランスなどとして保存活用される計画となっています.
写真:浜寺公園にて 2016-1-24
投稿:佐々木 康